私の病気についての雑感
春ですね。桜が満開です。もうこの週末には散ってしまうでしょう。
今年の開花宣言は例年より早く、また、満開になるのも最速だったようです。そんな話を聞いてから見る桜はとてもいじらしく思えます。
さて、私のブログのサブタイトルのように、私はクローン病という病気を抱えています。診断を受けてから35年経つから(歳がばれるぜ)もうこの病気を持っている状態が日常になっています。また、その病気のために人工肛門になってから11年たちました。こちらにももう慣れました。
見た目からは何もわからないので、黙っていれば多分気が付く人はいないでしょう。
それでも私は病気があることを、障害があることを隠すようなことはなく、知り合ってからの割と早期にカミングアウトするようにしています。
その理由は特にありませんが、まあ、こんな体の人も世の中にはいて、それでも日常生活は送れるし、仕事もできるんだよ~とささやかなアピールしているってことでしょうか。
ところで、最近とある県の患者会の事務局の方と知り合い、その方とZoomでサシ座談会をしました。その後、その時にお話しした、私が病気を診断されてからの話を時系列にまとめて闘病記として、その患者会のHPに掲載したいとのお話をいただきました。
特に隠すこともないので二つ返事でOKし、まとめていただいた原稿に少し手直しをして先日提出しました。
その時、たぶん病気になって初めて、自分の闘病を時系列で追ったものを文章にしたものを読んだ気がします。
長かった自分の闘病は人生そのもので、その時々に起きていた細かなことや感情もいっしょに思い出されました。
病気の診断がつくまで、体調不良が起きてから1年半くらいかかったのですが、診断がつくまでの間親や先生を含め周囲から私の体調不良を「わがまま病だ」「怠けているだけ」と言われてとても悲しかったことを久しぶりに思い出しました。
また、親は親で「育て方が悪かったんじゃないか」と言われたり、症状の中で吐き気や嘔吐があったので「妊娠してるんじゃないの」と言われたことあったようで、親もつらかったんだと思います。
だから、そうとう体調が悪化し、もう寝たきり状態になってから診断がついたときには「どうしよう」という不安な気持ちより「良かった、病気がわかった、これからは治療すればいいんだ」と妙にホッとした気持ちがあったのを覚えています。
さて、闘病記は長くなるので今回は割愛しますが、私が病気をして失ったものは多かったと思いますが、病気をしたからこそできた経験や知り合った方も多く、そういった面では恵まれたと思います。
また、長い闘病の中では3人の主治医にお世話になりましたが、3人とも人間的にも尊敬できる愛のある先生方で、そういったことでは本当に恵まれたと思っています。
今の3人目の主治医とのお付き合いも間もなく20年目になりますが、全幅の信頼をおける先生で、いつも優しく話を聞いてくださり、そして真摯に私と向かい合ってくださるその変わらぬ姿勢には、心からの感謝しかありません。
しかし、その先生もあと数年で定年退職されます。お別れしなければならないのは避けられない事実で、今からそのことを思うと寂しくてたまりません。
今度はどの先生に診ていただくことになるかはわかりませんが、また愛のある先生に出会えると期待したいと思います。